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食の安全性について考えてみる

まず先にお知らせです。
『サンふじ中玉セット(B-1、B-2)』と、『葉取らずふじ』は品切れとなりました。
以降、ファミリーセットは『サンふじ(傷あり)』で発送させて頂きます。

そして本題。
リンゴもミカンも、栽培にあたって一般的には農薬を使います。
福岡の市場で聞いた話なのですが、低農薬でミカンを作っている方が、年間の農薬散布回数を消費者に伝えるようにしたところ、一般的な農薬散布回数より少ないにもかかわらず、「そんなに農薬かけてるの?」という反応が返ってきたそうです。
確かに農薬の散布回数や濃度など、一般の方が知る由もないのですが、消費者に正確な情報が伝わらないのは、やはり問題のような気がします。

1か月ほど前、畑で仕事をしながらNHKのラジオを聞いていました。長野県で無農薬栽培のリンゴを生産している方の話だったと思いますが、パーソナリティの方が「作物すべてが無農薬栽培になればいいのに」のような発言をされていました。
無農薬栽培の作物が、農薬を適正使用した作物に比べて安全かというと、実はそれほど安全ではないのです。
メディアの情報不足か、はたまた情報操作か。何にしても、『無農薬=安全』『農薬使用=危険』といったイメージが出来上がっている気がします。

無農薬栽培の良い点は、何と言っても残留農薬がほぼ無い事です。
農薬使用の作物でも、用法容量を適正に使用したものであれば、人体に影響を及ぼさない、ごくごく僅かな残留農薬しか残りません。農薬使用の作物を食べて育った世代の方(私もですが)が、いたって元気に生活していることからも明らかです。
しかし、そのごく僅かな残留農薬に、アレルギー反応を起こす方が稀にいます。そういった方には、無農薬栽培の作物は無くてはならないでしょう。

では、無農薬栽培の作物にはアレルギー物質はないのか?
あります。それも、農薬栽培作物よりも多量のアレルギー物質が。
農薬使用栽培の場合、作物の天敵となる害虫や細菌を激減させることができますが、無農薬栽培の場合は、それら天敵の脅威に晒され続けることになります。
そこで、作物は自衛のために自然農薬と呼ばれるアレルギー物質を作り出し、蓄積していくというわけです。
アレルギー性疾患は、個々人によって反応するアレルギー物質や量が異なるので、必ず発症するというものではありませんが、単純に比較した場合、無農薬栽培作物を摂取し続けた方が、アレルギー性疾患を発症しやすいということになります。
食の安全に最も厳しいとされるヨーロッパでも、以上の事から農薬を適正使用した作物の摂取を推奨しています。

無農薬栽培作物を、子供の健康のためにと与えている方は特に注意が必要です。子供の方がアレルギー性物質を取り込みやすいので、アレルギー性疾患にもなりやすいです。

微量の残留農薬に反応してしまう方には、無農薬栽培の作物は必要。
無農薬と農薬使用、どちらが良いかは食べる人が判断すればよい事だと思います。
ただ選ぶ前提として、一般の方に正しい情報を持って欲しいと思います。
メディアの偏った情報発信に疑問を抱いたので、ちょっとここで書いてみました。

author:永田農園, category:つぶやき, 23:59
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